2月1日に大凧文化交流センター「ハルカイト」で三上於菟吉没後80年記念講演(三上於菟吉顕彰会主催)が開催されました。
大正・昭和時代に大衆文学流行作家として活躍した春日部市木崎出身の三上於菟吉没後80年記念講演は、大正文化研究者の湯浅篤志氏による「三上於菟吉『百万両秘聞』の中の春日部」という演題で、於菟吉が美しく繊細に描いた当時の春日部(旧庄和町)の情景が目に浮かぶようでした。
また『百万両秘聞』では、小説と映画の異なったラストについて、当時の時代背景や諸事情などを分かりやすく解説してくださり、その考察は大変興味深いものでした。
湯浅氏
今回の講演は、春日部市(木崎)を舞台とした時代小説『百万両秘聞』の復刊本を発行した三上於菟吉顕彰会の川口則弘氏の復刊トークも同時に開催されました。
直木賞研究家の川口氏によると、春日部の人々に三上於菟吉の代表作といえば?と問うと、ほぼ「百万両秘聞だ」という声が上がるそうです。
そのエピソードを聞いて、『百万両秘聞』と、三上於菟吉を愛する春日部の人々の心根を窺い知ることができました。
川口氏
そして湯浅氏、三上於菟吉顕彰会会長・新井氏も加わり、川口氏と復刊記念トークの鼎談となりました。三者三様の三上於菟吉への尊敬と募愛が感じられるトークは、とても和やかなひとときでした。
講演会終了後、湯浅氏、川口氏が庄和図書館の三上於菟吉特別展示コーナーを見学されました
1階ふれあいコーナーにて『没後80年三上於菟吉特別展示』を3月20日まで開催しています。
百万両スタンプ巡り(庄和図書館、大凧文化交流センター「ハルカイト」、春日部市郷土資料館にて)も同時開催しています。
皆さまこの機会にぜひご来館ください。