「図書館の本棚から 第4回」
図書館スタッフが読んだおすすめ本をご紹介します!
今回の担当者は、梨が大好き!幸水です。
今回紹介するのはこの一冊♪
書名:『深読みシェイクスピア』
著者名:松岡 和子
出版者/出版年:講談社/2016.5
ISBN:978-4-10-120471-0
突然ですが、シェイクスピアをご存知ですか?
16世紀末から17世紀初めにイギリスで活躍した大劇作家で、400年経った今なお作品が上演されています。『マクベス』『ハムレット』『ロミオとジュリエット』などが有名ですね。
シェイクスピアについて、今年大きなニュースがありました。
翻訳家の松岡和子さんが、日本人女性で初めてシェイクスピアの全37戯曲の個人訳を完成させました。時を同じくして、彩の国さいたま芸術劇場で始まったプロジェクト「彩の国シェイクスピア・シリーズ」は、松岡翻訳で全作品上演を完結しました。
この偉業のなかで発見したさまざまな作品の解釈を、俳優たちのエピソードを交えて語りつくしているのが本書です。
彼女の持論「戯曲の翻訳は稽古場で完成する」のとおり、言葉の解釈を机の上だけでなく、稽古場まで日参して、現場の生きた言葉から意味を探り当てます。その丁寧な仕事ぶりが文章からひしひしと伝わってきます。そして、舞台の裏話から、松たか子さんや唐沢寿明さんなど俳優たちの研究熱心な姿勢や、天性の才能が垣間見え、読むとなんだか演劇を観に行きたくなる本でもあります。
演劇人たちの「深読み」を楽しんでみてはいかかでしょうか?
春日部市立図書館に所蔵していますので、ぜひ読んでみてください♪
投稿日:2021年07月22日