春日部市立中央図書館ブログ

「図書館の本棚から 第56回」

図書館スタッフが読んだおすすめ本をご紹介します!

今回の担当者は、最近、猫のようにしなやかな身体に憧れている寝坊助です。
 

 今回紹介するのはこの一冊♪
 

書名:『なんでもない一日の辞典』
著者名:山口謠司
出版者/出版年:WAVE出版/2022.9
ISBN:978-4-86621-425-2
請求記号:814.5ナ
 

朝起きて、顔を洗う。会社や学校に行く。仕事や勉強をして、帰り道に買い物をしたり、友達とおしゃべりをしたり。家に帰宅して、ご飯を食べて、眠りにつく。そんな何気ない日常を、写真や動画ではなく、文字で残すとしたら。あなたはどんな言葉にして表現しますか?

外国人に驚かれるほど、日本語は実に種類が豊富で、例えば一口に「笑顔」と言っても「微笑」「爆笑」「愛想笑い」と、微妙なニュアンスによっても異なります。

この本では、一日を一時間ごとに切り取り、その時間に浮かんでくる言葉や連想語、聞こえてくる音や状態を表すオノマトペが、イメージを想起させるイラストとともに紹介されています。タイトルに「辞典」と付いていますが、堅苦しさは全くありません。言葉の図鑑のようになっていて、気になるページから引いて読んでも楽しめる一冊です。

素敵な言葉が沢山ありますが、特に私に刺さったのは「雀色時」という表現です。何を表す言葉なのかは、是非この本を手に取って探してみてください。また、コラムとして「文学が描く日常」も掲載されています。作家たちが何気ない日常をどのような言葉で綴っているか、覗いてみるのも面白いですよ。私も、なんでもない一日に彩りを添えられるよう、語彙力を高めていきたいと思います!
 

 春日部市立図書館に所蔵していますので、ぜひ読んでみてください♪
 

*本の詳細はこちらでご確認ください。(ページを移動します)

 

投稿日:2023年09月28日

春日部歴史物語〜近世前期編〜第1回

9月24日(日)、「春日部歴史物語〜近世前期編〜第1回」を開催しました。

2021年度の「原始・古代編」「古墳・奈良・平安時代編」、2022年度の「近世初頭編」から続く人気のイベントです。
 

 


講師は前回に続き、春日部市郷土資料館学芸員の榎本博氏。

「近世前期」の定義は複数ありますが、おおよそ江戸時代初期にあたります。この時期、春日部(当時は糟壁・粕壁)地域周辺では、正保元年(1644年)から元禄15年(1702年)にかけての50年あまりで、村の数が25から62に急増します。
戦乱の世が終わり、泰平の時代を迎えたことで定住する人口が増えたほか、利根川の改修などの治水工事に伴い、居住可能な地域が低地にも広がったことなどが理由に挙げられます。

また、「新田」と付く地名をしばしば見かけますが、田として開発された地域に人が集まるようになり、新田から村へと発展していく歴史がありました。

このように現在ある地域、地名に結び付く解説がなされ、参加者の方もメモを取りながら大きくうなずく様子が見られるなど、興味をひかれる講義となりました。

講師の解説にも力が入ります。

前回までは講義時間は60分でしたが、参加者からの要望を受け、90分に時間を拡大して行いました。終了後も個別に講師に質問する姿が見られるなど、熱のこもったイベントとなりました。

次回、第2回は10月29日(日)に開催されます。
申し込み受け付けは10月15日(日)9時からです。

第1回は地域の開発に焦点が当てられましたが、次回は人々のくらしについて解説する予定です。第2回だけのご参加でもお楽しみいただけます。
お申し込み、お待ちしています。

投稿日:2023年09月24日

「図書館の本棚から 第55回」

図書館スタッフが読んだおすすめ本をご紹介します!

今回の担当者は、秋の味覚を楽しみにしているマロンです。

 

 今回紹介するのはこの一冊♪

 

書名:『ききがたり 時をためる暮らし』

著者名:つばた英子 つばたしゅういち

出版者/出版年:文藝春秋/2018

ISBN:978-4-16-791006-8

請求記号:B590.4
 

 

私は都会も好きですが、生活の拠点は、身近に自然を感じられる場所で暮らしたい人間です。

 

この本にでてくる、つばたさんご夫妻を知ったのは、NHKの暮らし方を紹介する特集番組でした。自分で食べる野菜を作り、自分のポリシーを持ち、手仕事や食事を大切に生活する、つばたご夫妻の姿に、すぐにファンになりました。その後も何度かテレビにとりあげられ、知るほどにもっとお話を聞いてみたいと思っていた時、『人生フルーツ』というお二人の暮らしを追ったドキュメント映画が公開されました。私も2017年のお正月に見たのですが、初日から映画を見るために並んでいる人の多さに(一人で来ている人がたくさん!)、私と同じようなつばたさんファンがいると感じ、嬉しくなったのを覚えています。映画を見た後に、映画館でこの本の単行本を買って帰りました。

 

この本を紹介したい理由は、まず本の構成がとても素敵です。交互にお二人の言葉が並べられています。別々の好きなことをやっているようで寄り添っている。読んでいくうちに英子さんやしゅういちさんの声が伝わってきます。そして美しい写真の数々。聞き手の水野さんと写真家の落合さんが、ご夫妻の生活によりそい、時間をかけて取材されていたことで、ていねいな暮らしの様子が、あふれるように伝わってきます。本の作り手のお二人に対しても、あとがきにつばたさんご夫妻からのあたたかいお便りがあり、お二人の人柄が偲ばれます。この本は、ときおり手に取り読み返す大切本の1冊です。

将来どんな暮らしをしようかと考えている方、手仕事が好きな方におすすめです。
 

春日部市立図書館に所蔵していますので、ぜひ読んでみてください♪

 

*本の詳細はこちらでご確認ください。(ページを移動します)

 

投稿日:2023年09月14日

特集コーナーをご紹介します【一般・YA】

9月になりましたが、まだまだ夏の暑さが続きます。ご来館の際は熱中症予防などの対策をしてお越しください。

 

 

*特別特集*

テーマ:敬老の日 読書のすすめ

期間:9/1から9/30

 

9月18日は敬老の日です。「心ゆたかに生涯読書」を合言葉に、読書推進運動協議会が選んだ本を中心にご紹介しています。せひお手に取ってみてください。

 

 

*YA特集*

テーマ:読書、最強か。10代におくるテーマ別おすすめBOOK

期間:9/1から10/31

 

毎回好評をいただいている、児童図書十社の会がおススメするブックガイド「読書、最強か。」今年で4回目となりました。児童書専門出版社の担当者が、10代ティーンズ向けに選り抜いた名作ばかりです。「読書力」向上のために是非お役立てください。
 

 

ぜひお手に取ってご覧ください!

ご来館おまちしています。

*こちらの「図書館おすすめ」ページから特集資料をご覧いただけます。(ページを移動します)

投稿日:2023年09月01日